| 武田 |
宝勝寺の庫裏は、ずっと茅葺きを維持していますね。 |
| 宮坂 |
昭和20(1945)年〜30年代、地域の人が総出で葺き替えをしてきました。平成5(1993)年〜7年にかけて葺き替えをしましたが、資金の関係ですべて葺き替えることができず、今回は残った棟の部分の葺き替えをしています。 |
| 武田 |
材料の茅を見ると、いろんな太さのものがありますが―。 |
| 吉澤 |
昔、茅がたくさん使われていたころには、きれいに整備された茅場がありました。そういう場所では、よく刈りますから、比較的細くていい質の茅になります。最近は茅葺きのために育てた茅ではありませんから―。今回使っている茅の中には、江戸時代の茅を再利用している部分もあります。 |
| 宮坂 |
昔は、各家で何束か茅を持ち寄って、棟梁の指導のもとで皆で屋根に登って葺き替えたそうです。 |
| 武田 |
こちらでは、本堂は銅板葺きになっています。茅葺きと比べて長持ちするという理由から―。 |
| 吉澤 |
そう言われてきましたが、今は酸性雨の問題もあって、確かなことはわからない状況になっています。 |
| 宮坂 |
毎年秋になると、地域の子どもたちがここに絵を描きにやってきます。地域の何かを写生してくるように―という宿題でやってくるんですが、茅葺き屋根でよかったと思うことの一つですね。私自身も、しばらく家を離れていた時期がありましたが、戻ってきて、やはり茅葺き屋根を見ると、ほっとしました。子どもたちにも、そんなことを感じてほしいですね。 |
| 吉澤 |
茅葺き屋根に触ることができれば、もっといいかもしれませんが、子どもたちの中に、自然の美しさに目覚めるような感性が育っていくとうれしいですね。 |