2005年3月5日放送 

平沢豊満箕輪町長 山口一男南箕輪村長 矢田義太郎宮田村長 竹村浩一編集長

特集市町村合併 箕輪町・南箕輪村・宮田村それぞれの選択

住民参加の時代へ 自立の町村がめざす未来像

合併か自立か。大きくゆれ続けた上伊那市町村。先日の伊南3市町村の合併協議会解散、伊那・高遠・長谷の合併調印など、まさに大詰めを迎えている。それは同時に、住民自治への新しいスタートとなるはずだ。
今週のいなまいニューススタジオは、先週に引き続き、自立を決めている、箕輪町の平澤豊満町長、南箕輪村の山口一男村長、宮田村の矢田義太郎村長をゲストに迎えた。武田徹キャスター、伊那毎日新聞の竹村浩一編集長とともに、この3町村の自立に向けた具体的な取り組みについて聞く。

広域と連携して
武田 自立の道を決め、住民の皆さんの覚悟はいかがでしょう。
平澤 町全体の雰囲気は変わってきていると思いますね。
山口 意識は出来てきていると思います。
矢田 自立を決めて一番大切なことは、住民が今までのような行政まかせでなく、自分でできることは自分でやる、地域でできることは地域でやる―という住民参加。宮田村は、住民が互いに顔が見える規模です。すると、住民参加へ向かう協力体制が比較的できやすいと思っています。そういう中で、行政と住民が、これからの自立の村づくりに向けた一つのシステムづくりを構築しながら、住民自治の意識を高めて、住民参加を積極的にお願いしたいと―。
竹村 合併を決めた市町村も、これから住民自治や住民参加の動きが大切になると思いますが、自立を決意した町村の方が、住民自治に対する思いが強いと感じますね。合併を推進している市町村でよく聞くのは、「生活圏の拡大」「住民ニーズの多様化」―それに対応するには合併だ、という声です。そうした課題を、どのように解決していこうと。
平澤 自立といっても、例えば、町の境界線に塀を建てて…というのではなく、自立をアイデンティティとして持ちながら、広域的なものは広域行政で積極的にやっていく必要があると思っています。広域的にやった方が効率が上がるものもかなりあると思いますから、広域行政、事務組合などを活用しながら、それぞれの特色を出して―。歴史や文化は小さな集団の中には根付いていますから、それを大切にしながら広域的にも取り組む必要がある、と。
山口 南箕輪村は、古来から伊那市との境界があってないような、入り組んだ地形的な要素があります。経済圏的にも密接な関係があって、多くの住民が伊那市に買い物に行っている、という状況もあります。ですから、村民の将来の生活に対する事柄については、広域的な要素は重要視していくことだと思っています。一つの例として、今年の秋には権兵衛峠の供用開始があります。そこで、景観、乱開発などの問題については、地域の問題ですから、伊那市と連携を取りながら、自然保護の観点から考えていかなければと。
矢田 特に、これから財政が厳しくなってきますから、一つの自治体だけで大きな仕事をするのは、ほとんど不可能だろうと。そうなれば、近隣の市町村と連携してやっていくことになりますが、宮田村の場合は、今まで、伊南(駒ヶ根市・飯島町・中川村・宮田村)の行政組合に参加して、病院、火葬場、福祉施設など、共有財産として活用してきました。村民の中からは、宮田村だけ孤立してしまうのでは…という不安の声もありますが、そんなことは絶対になく、共有財産として利用していくということです。

未来へのキーワード
武田 行政としても、変わっていかなければいけませんね。
平澤 行政経営ということで、経営と同じような感覚で見直しをしてきました。今まで行政では聞いたことがないような「顧客満足度」という言葉も出てきています。町民の皆さんに、いかに満足していただけるかということで、自分たちが積極的にアンケートを取るなどして、悪いところを直そうという動きも出てきています。みんなで変えていこうと。
竹村 住民自治、住民主体ということで、住民への負担も当然ありますが、一方で行政改革の面でも意識変革していかなければいけないと思いますね。民間では当然やっている「顧客満足度」「多能工」など…それらを、もっと早くに行政も取り組むべきだったなと思います。これをきっかけに、特に自立を目指した市町村が取り組んでいかないと、住民と共にやっていく、という意識になっていかないのではと。
武田 未来へ向けてのキーワードは。
平澤 「熱い血と情熱」。新しい社会、地域を作っていく。熱い血と情熱を持って進みたいと思っています。地域の住民、行政、みんなで。
山口 「心合わせ・力合わせ」。これからの地方の時代は、住民、行政が心合わせ。その上に力合わせ。それが基本と思っています。
矢田 「住民参加」。自立のむらづくりで一番大事なことは、住民自治の意識を高めて、住民参加による協働のむらづくり。一人ひとりの住民参加によって、協働も生まれてくると思います。
武田 これから、リーダーにとって必要なことは。
平澤 人づくりと思っています。特に、行政の人づくりをしていかないと、行政間競争に勝てない。職員の養成をぜひやっていきたい。
山口 先見性が大切と思っています。
矢田 自立を決め、非常にリーダーシップが問われる時代を迎えていますので、住民参加によって、住民の気持ちを十分吸い上げながら、むらづくりの決断をしていきたい。
竹村 自立という、地域の色が出しやすい決心をされたので、コミュニティを維持して、立派な町村になることを期待しています。
武田 これからは、住民もおんぶにだっこという立場ではなく、自分たちができることをやっていこう、という意識が大事になってきますね。

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