2003年11月29日放送 

【上伊那輝く経営者:15】 伊那プリンスホテル総支配人 有賀優さん

地域に愛されるホテルめざして 笑顔でお待ちしています

お客様も従業員も笑顔で 末永くおつきあいできるシティホテル

シティホテルと聞くと、格調高いイメージを抱く人も多いだろう。地方に暮らしていれば、訪れることが多い場所ではないと思うこともあるかもしれない。そんなイメージを払拭(しょく)し、誰でも気軽に訪れ、楽しんで、末永いおつきあいができる―そんなあたたかいおもてなしのシティホテルがある。
伊那プリンスホテルは、上伊那唯一のシティホテルだ。お客様第一主義、従業員満足という2つのサービスの基本を掲げ、ホテル内の隅々まで気持ちのいい笑顔、空間が広がる。今回のいなまいニューススタジオは「上伊那輝く!経営者」第15回。有賀優総支配人をゲストに迎え、伊那プリンスホテルのおもてなしの心に迫る。
写真:大きな窓から中庭の景色を楽しめる2階ロビーにて

有賀優(あるが・まさる)さん
大学卒業後、ニチノウ入社。間もなくニチノウが設立したカイワレ大根栽培の「太陽農場」社長に就任。その後、ニチノウとルビコンが着手した伊那プリンスホテル建設にかかわる。昨年から総支配人。趣味で親しんでいたワインではソムリエの資格を持ち、ホテルでセミナーを開くなどワインファンを広げる。自宅には趣味で集めた約800本の世界のワインも。箕輪町出身。43歳。

お客様に喜んでいただくために
武田 有賀さんはソムリエの資格をお持ちだそうですが、伊那谷でも珍しいのでは。
有賀 都会ではホテルというと、レストランなどにソムリエがいますが、地方では、まだそれほど多くはないですね。
武田 こちらでも、ワインの集まりを開いたり―。
有賀 そうですね。ワインを広げたいという思いもありまして、セミナーも開いています。ワインは料理と一緒に飲むものですので、料理との相性を楽しんでもらえたらと。
武田 プリンスホテルのオープンのきっかけはどんなところに。
有賀 以前の箕輪閣が古くなって、そろそろ建て直さなければいけない時期でもありまして。こうしたホテルというと、宴会場あり、ホテルあり、レストランありという複合施設的なものになりますので、多目的に、いろいろ利用いただけるようにと。
武田 こちらは接客だけでなく、ブライダルもあり、いろんな種類のものが一つのホテルの中にある。そのすべてに目をかけるというのは大変なことですね。従業員の皆さんにいつも言っていることはどんなことですか。
有賀 サービス業ですから、お客様に喜んでもらうというのが一番ですね。ですが、お客様に喜んでもらうために、従業員がお客様を喜ばせたいという気持ちにならないといけない。ただ上から「笑顔で」とか「言葉遣いに気をつけて」と言っても、なかなか難しいですね。ですから、上に立つ者が常に、そういう態度でいるということですね。我々が従業員に元気にあいさつすれば、従業員はお客様に元気にあいさつしますね。
武田 まず、上に立つ人が従業員に対して接し方を考えていく、と。実際に、従業員の皆さんは変わっていきますか。
有賀 やはり元気になりますね。我々が元気じゃないと、従業員も元気じゃないですよね。それがホテルの雰囲気をつくっていくと思います。

中庭では挙式後の新郎新婦がフラワーシャワーの祝福を受ける。
「挙式場は、フランスのブルゴーニュ地方にあるサンタムールという村から名前をつけました。その村で結婚式を挙げた2人は永遠に幸せになれる、という言い伝えがありまして。十字架がありませんので、教会式としても人前式としても。ステンドグラスごしのやわらかい光と、パイプオルガンの響きが会場いっぱいに広がります」(有賀総支配人)

挙式場〈サンタムール〉(写真後方2階)と中庭。

今年3月にリニューアルしたバンケット(宴会場)。写真左は落ち着いた色調のメーンバンケット「プリンスホール」。この日の披露宴のために、新郎新婦にちなんだオリジナルケーキも用意されていた。
「2階のバンケットは円卓で240人、1階は120人収容できます。伊那谷では一番大きな規模だと思います」(大野田清志婚礼支配人)

「一からすべて手づくりでやっています。ブライダルでは、新婦のこだわり、要望に合わせて、ウェディングケーキも手づくりしています。ホテルですから、あらゆる客層の方がいらっしゃいますが、それぞれに本当に喜んでいただけるように心がけています」(青木秀男総料理長)

癒しの場、リラックスの場として
武田 リニューアルされたところが多いですが、一定の期間が過ぎると、リニューアルしていくことが必要になってきますか。
有賀 そうですね。痛んできた部分もありますが、時代の流れで、お客様の要望が変わってきているということもあります。
武田 特にブライダル関係は、ずいぶん時代の流れによって変化しているようですね。
有賀 オープンしたころはバブルのころでしたが、今になりますと地味婚というのが増えてもきましたし。それでいて、こだわるところはこだわりたい―という新郎新婦さんも多いですから、私たちも、そういうこだわりを持っていかないと、今のニーズに対応できないですね。
武田 有賀さんご自身も、時代の流れを自分のところに取り入れるために、どんなことを普段注意されていますか。
有賀 ソムリエということもありますので、東京に食べに行ったり、見に行ったりしています。
武田 地方、と言いますが、今は東京と内容を同じにしないと満足しないお客様も増えているのでは。特にブライダルなど…。
有賀 そうですね。東京の情報が相当入っていますから。ブライダルスタッフも、あちらこちらに見に行ったりもしていますね。
武田 それと、一度ブライダルで利用したお客様も、また利用していただきたい、ということもありますね。
有賀 結婚式を挙げればそれが最後ではなく、そこからおつきあいが始まる、という気持ちでやっています。
武田 そのために工夫していることは―。
有賀 結婚式を挙げていただいたお2人と、ご両親、ご媒酌人をお呼びして、感謝祭を開いています。結婚式当日は、なかなか料理をゆっくり味わっていただくこともできませんので、少し落ち着いたところでお呼びして、ゆっくり料理を召し上がっていただく―。それと、従業員が余興をして、楽しんでいただきます。
武田 従業員の皆さんは、積極的に参加して―。
有賀 楽しんでやっていますね。どれだけお客様と深いつきあいができるか、ということを大切にしたいと。
武田 これからのホテル、どんなふうになっていくと思いますか…。
有賀 サービス業はなくなりませんね。特に、こうしたストレスがたまる世の中になってくると、ホテルは癒(いや)しの場、リラックスできる場、そういう雰囲気をつくっていかなければいけないと思いますね。そういうことをしていれば、お客様は永遠に来てくださると思っています。
武田 ホテルというと宿泊、と考えてしまいがちですが、ブライダルや宴会、ディナーショー…収入に占める割合は大きいですか。
有賀 そうですね。客室には限りがありますが、宴会や婚礼は、我々の努力で伸ばすころができますから。
武田 ということは地元の方々に、いかに利用していただくか―ということも大きな要素になりますね。
有賀 はい、そのあたりでどのように使っていただけるかが、ホテルの評価につながると思っています。

豊富に取りそろえたコスチュームサロン。「花嫁さんにとっては、衣裳選びが一番楽しみだと思います。気にいったものは、すべて試着していただいて、写真を撮っていただけます」(ファッションコーディネーター・森谷麻美さん)

【伊那プリンスホテル】
上伊那唯一のシティホテル。ブライダルをはじめ、企業のVIP宿泊対応、各種パーティなど幅広いサービスを展開。年間1000人を超える外国人客を迎え入れる国際的な一面も。会長は登内英夫ルビコン会長、社長は有賀武夫ニチノウ会長。1991(平成3)年にオープン、この春大規模なリニューアルを終え、さらに新しく、満足のサービスを用意している。箕輪町松島
0265・79・0088


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