| 武田 |
有賀さんはソムリエの資格をお持ちだそうですが、伊那谷でも珍しいのでは。 |
| 有賀 |
都会ではホテルというと、レストランなどにソムリエがいますが、地方では、まだそれほど多くはないですね。 |
| 武田 |
こちらでも、ワインの集まりを開いたり―。 |
| 有賀 |
そうですね。ワインを広げたいという思いもありまして、セミナーも開いています。ワインは料理と一緒に飲むものですので、料理との相性を楽しんでもらえたらと。 |
| 武田 |
プリンスホテルのオープンのきっかけはどんなところに。 |
| 有賀 |
以前の箕輪閣が古くなって、そろそろ建て直さなければいけない時期でもありまして。こうしたホテルというと、宴会場あり、ホテルあり、レストランありという複合施設的なものになりますので、多目的に、いろいろ利用いただけるようにと。 |
| 武田 |
こちらは接客だけでなく、ブライダルもあり、いろんな種類のものが一つのホテルの中にある。そのすべてに目をかけるというのは大変なことですね。従業員の皆さんにいつも言っていることはどんなことですか。 |
| 有賀 |
サービス業ですから、お客様に喜んでもらうというのが一番ですね。ですが、お客様に喜んでもらうために、従業員がお客様を喜ばせたいという気持ちにならないといけない。ただ上から「笑顔で」とか「言葉遣いに気をつけて」と言っても、なかなか難しいですね。ですから、上に立つ者が常に、そういう態度でいるということですね。我々が従業員に元気にあいさつすれば、従業員はお客様に元気にあいさつしますね。 |
| 武田 |
まず、上に立つ人が従業員に対して接し方を考えていく、と。実際に、従業員の皆さんは変わっていきますか。 |
| 有賀 |
やはり元気になりますね。我々が元気じゃないと、従業員も元気じゃないですよね。それがホテルの雰囲気をつくっていくと思います。 |
| 武田 |
リニューアルされたところが多いですが、一定の期間が過ぎると、リニューアルしていくことが必要になってきますか。 |
| 有賀 |
そうですね。痛んできた部分もありますが、時代の流れで、お客様の要望が変わってきているということもあります。 |
| 武田 |
特にブライダル関係は、ずいぶん時代の流れによって変化しているようですね。 |
| 有賀 |
オープンしたころはバブルのころでしたが、今になりますと地味婚というのが増えてもきましたし。それでいて、こだわるところはこだわりたい―という新郎新婦さんも多いですから、私たちも、そういうこだわりを持っていかないと、今のニーズに対応できないですね。 |
| 武田 |
有賀さんご自身も、時代の流れを自分のところに取り入れるために、どんなことを普段注意されていますか。 |
| 有賀 |
ソムリエということもありますので、東京に食べに行ったり、見に行ったりしています。 |
| 武田 |
地方、と言いますが、今は東京と内容を同じにしないと満足しないお客様も増えているのでは。特にブライダルなど…。 |
| 有賀 |
そうですね。東京の情報が相当入っていますから。ブライダルスタッフも、あちらこちらに見に行ったりもしていますね。 |
| 武田 |
それと、一度ブライダルで利用したお客様も、また利用していただきたい、ということもありますね。 |
| 有賀 |
結婚式を挙げればそれが最後ではなく、そこからおつきあいが始まる、という気持ちでやっています。 |
| 武田 |
そのために工夫していることは―。 |
| 有賀 |
結婚式を挙げていただいたお2人と、ご両親、ご媒酌人をお呼びして、感謝祭を開いています。結婚式当日は、なかなか料理をゆっくり味わっていただくこともできませんので、少し落ち着いたところでお呼びして、ゆっくり料理を召し上がっていただく―。それと、従業員が余興をして、楽しんでいただきます。 |
| 武田 |
従業員の皆さんは、積極的に参加して―。 |
| 有賀 |
楽しんでやっていますね。どれだけお客様と深いつきあいができるか、ということを大切にしたいと。 |
| 武田 |
これからのホテル、どんなふうになっていくと思いますか…。 |
| 有賀 |
サービス業はなくなりませんね。特に、こうしたストレスがたまる世の中になってくると、ホテルは癒(いや)しの場、リラックスできる場、そういう雰囲気をつくっていかなければいけないと思いますね。そういうことをしていれば、お客様は永遠に来てくださると思っています。 |
| 武田 |
ホテルというと宿泊、と考えてしまいがちですが、ブライダルや宴会、ディナーショー…収入に占める割合は大きいですか。 |
| 有賀 |
そうですね。客室には限りがありますが、宴会や婚礼は、我々の努力で伸ばすころができますから。 |
| 武田 |
ということは地元の方々に、いかに利用していただくか―ということも大きな要素になりますね。 |
| 有賀 |
はい、そのあたりでどのように使っていただけるかが、ホテルの評価につながると思っています。 |