2003年11月15日放送 

【上伊那輝く経営者:14】 信州ハウジング社長 松田賢二さん

地域に根ざした家づくり 大切にしたい「木のぬくもり」と「アフターケア」

一生に一度の買い物を大切にしたい こだわり続ける質と安心

見えるお客様を大切に。売上げを求めず、質を求める―この姿勢を貫き、確実に実績を伸ばし続けている信州ハウジング。その姿勢だけでなく、確かな耐震技術による安心、さらに自然素材にこだわった安心も提供し続けている。
今回のいなまいニューススタジオは「上伊那輝く!経営者」第14回。信州ハウジングの松田賢二社長をゲストに迎え、地域の工務店としての家づくりへのこだわりについて聞いた。

松田賢二さん
東京で住宅関係の会社に勤めた後、仲間と九州博多で住宅会社を設立。その後、故郷に戻り、信州ハウジングを立ち上げた。せっかく家づくりに携わるなら、ハウスメーカーがやらないことを―と、手づくりと木にこだわる。また、地域に根ざした工務店である利点を最大限に生かそうと、アフターフォローの充実に力を注ぎ、電話番号だけですべてのデータを検索できるシステムを実用化した。現在、全国のイノスグループ理事長。
忙しい毎日の中で時折、趣味の陶芸にも親しむ。社内には、花器など社長の作品が。訪れるお客様にも、さりげなく社長作の茶器が使われている。辰野町出身。

社員全員でアフターフォロー
武田 アフターフォローを大事にしているそうですが。
松田 今まで1千軒以上建てさせていただいていますが、そのお客様をパソコンに登録し、電話が来た時に、電話番号だけで検索すれば、そのお客様のデータがでてくる、という仕組みになっています。
武田 1千軒の情報が、全部こちらのパソコンに出てくるということ。
松田 はい、そうです。
武田 建築会社でもここまでしているところは、あまりないのでは…。
松田 そう思います。
武田 何年か経って、具合が悪い場所が出てきた場合、説明するのにとても困る。それが、ここでは瞬時にしてわかるということは、電話の相手とコミュニケーションが取りやすいですね。どんなところでこのアイデアを。
松田 保険会社などに電話すると、自分の番号を言うとすぐに対応してくれます。そんなところをヒントにして…。ここでは、過去に修理をした個所などもすべて出てきます。修理した日、訪問した日の受付者、内容、その後の対処なども。
武田 建ててから、いろんな要望は多いものですか。
松田 木造ですし、手づくりですから、いろいろ出てきます。その時に、どのような対応をするかが、一つのポイントになってくると思います。
武田 ということは、社員の皆さんも全員、操作ができ、対応できるということ。
松田 はい、そのようにしています。

親子二代でおつきあい
武田 家を建てた誕生日も把握しているそうですね。
松田 パソコンで自動的に出てきますので『住まいの誕生日』として、お花を届けさせていただいています。
武田 こちらでは、親が家を建てて、そのお子さんがまた信州ハウジングで建てる―というケースが多いと聞きましたが。
松田 そうですね。最初に建てられた方から数えると20年ほどたちますが、息子さん、娘さんが建てられるということがあって、ありがたく思います。
武田 口コミによる注文は多いですか。
松田 展示場も持っていますが、6割以上が紹介のお客様でやらせていただいています。
武田 結局は一軒、一軒を誠実につくってそのアフターサービスをしっかりやると、自然に口コミで広がっていくものなんですね。
松田 本当にありがたいです。
武田 最近、地震のニュースが多かったり、この地方でも心配があるという話を聞きます。地震という面ではいかがですか。
松田 もともと木造住宅は地震に弱いということがありましたが、信州ハウジングで扱っている『イノス』という商品に関しては、阪神淡路大震災レベルの地震がきても大丈夫という金物を使い、基礎もそういった対応をしています。丈夫な家になりました。
武田 使う材料が普通のものと違うということですか。
松田 PFウッドという、含水率15%以下のかなり丈夫な材を使い、それ以上に金物との接合も工夫されています。また、金物は、普通の在来住宅の3倍以上使われていますので、かなり丈夫です。東海地震などもありますので、要望は多いですね。

パソコン端末で、瞬時に詳細なデータが取り出せる。徹底したアフターフォローでサービス充実

【イノスの家】
日本で生まれた、木造軸組工法の住まい。全国に広がる家づくりネットワーク、イノスグループが提案している。特に強度を要する部分には、科学的な加工を施した木材を使用し、高い精度で施工。耐震・耐風金物による部材堅結と、12_の構造用合板などによる三層床張りの採用などによって、すぐれた耐震性能を実現。

【信州ハウジングが施工した家】
(伊那市西箕輪・今年11月完成)
家の中央を貫くように並んだ5本の太いスギの柱が印象的。外壁には県内産のスギ材を、床には県内産のカラマツ、壁は珪藻土(けいそうど)。自然素材、無垢(むく)の木材がふんだんに使われている。東に開けた広いテラスからは、南アルプスを一望。「今までに培ってきた技術を持った大工が建てています。大工の技術が生きている住宅と言えるでしょう」(現場責任者の植松秀光次長)。
「現場を見に来た時に、この景観をなんとか生かしたいと思いました。一人でも多くの人に、こうした家に住んでいただきたいですね」(松田社長)

量を追わずに質を求める
武田 信州ハウジングを設立した当初の目標というのは。
松田 とにかく、この地域でナンバー1になることを考えました。
武田 その当時、20年ほど前というのは、木造ということは今ほど強調されていなかったと記憶していますが。比較的早く建てられる家がもてはやされたような…。
松田 そうですね。ハウスメーカーなどから工期短縮というものが出てきた時でしたから大変でしたね。
武田 また、環境ということにも注目が集まるようになりました。
松田 そうですね。家というのは家族の健康ということがあります。そういう意味ではハウスメーカーよりは小回りがきくので、割と早い時期に資材を変更でき、うまく自然素材の方向にいけたと思っています。
武田 これからの目標は―。
松田 基本的に量を増やさない、売上げを求めないということですね。私どもは公共事業は一切やりませんので、とにかくまじめに、量を追わないで質を求めていきたい。それがまた、お客様の要望するところかなと思っていますので。
武田 公共事業をやらないというのは―。
松田 どうしても公共事業をやると、売上げというのが一つのポイントになってきます。売上げを求めたらいけない、という思いがありましたので。
武田 今もたくさんの住宅受注が―。
松田 そうですね。今が一番多いかもしれません。仕掛かり受注で50棟ぐらいありますので…。
武田 その一番の秘けつは何だと思いますか。
松田 少なくとも、私どもにとって目に見えるお客様は、今までに建ててくださったお客様。その方をいかに守っていくか、フォローしていくか、というのが私どもの仕事だと思うので。そこがポイントだと思っています。
武田 従業員にいつも言っていることは。
松田 自分が家を建てる時に、こういうことをされたら嫌だなということがありますね。土木でも大工でも営業でも―。それをお客様に対して絶対にしないということだと思います。

信州ハウジングが建築した伊那市西箕輪の住宅テラスにて(左から松田社長、植松秀光現場責任者、武田キャスター)

【信州ハウジング】
箕輪町中箕輪(国道153号箕輪バイパス沿い)
0265・79・5949


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