2001年11月24日放送 

カヌーで下る天竜川(宮田村〜駒ヶ根市)

水鳥の目線で カヌーで天竜川を下る(3)

水鳥の視線で天竜川を見てみよう─天竜川をカヌーで下る第二回目は、大久保ダム下流の宮田村から駒ヶ根市の天竜大橋上流までの約3キロを、武田徹キャスターが下った。案内役は、伊那カヌークラブの木下啓さん、ネイチャーナビゲーター・キオラの中島直さん、中島伊織さん。当初は、古瀬ダムまでの約7キロの予定だったが、波が高いため、予定の約半分の行程を下った。
前回の南箕輪村から伊那市街地までの風景には、河畔林の伐採跡や、工事中の現場、また両岸の堤防上をスピードあげて車が走る─などが見られたが、今回は中央アルプスや伊那谷の自然を楽しむポイントが多く、また市によってカヌー用に整備された親水公園など、川に親しむ工夫も多く見られた。しかし一方で単調な護岸の風景も続いていた。
写真:駒ヶ根市内の天竜川を下る武田キャスターと中島直さん(駒見大橋上流)

大久保ダム下流
右岸は整然とした護岸。川幅は広く、中州から水鳥が飛び立つ。しだいに中州の河畔林が茂り、緑濃い風景が続くようになる。左手には中央アルプス空木岳をのぞむ。強い向かい風。
中島 このあたりは、中央アルプスが本当にきれい。陣場形山も望める気持ちのいいポイントです。
武田 前回下った伊那市付近よりも川幅が広く、自然も色濃く残っていますね。

大久保橋付近
左岸側は昔、高遠班が材木を運んだ要所のひとつがあった場所。両岸には竹林などの河畔林が高く茂り、川面からの大久保橋付近の風景は、渓谷のような変化に富んだ表情がある。川の流れは大久保橋上流でわずかに急流となり、橋を過ぎるあたりでゆるやかになって、両岸の河畔林や前方に奥行きをみせる伊那山脈の景色をゆっくりと楽しめる地点。

大久保橋下流、大田切川との合流点近くは急流となっているため、安全確保のため、この日は浅瀬でいったんカヌーを降り、河原を歩いて、流れのゆるやかな場所まで移動した。
中島 天竜川は人工物が多いので、カヌーで下る時には危険な場所が何カ所もあります。
武田 中島さんたちなら、いつもは危険な所も下っちゃうんでしょう。
中島 沈(ちん)はカヌーにはつきものですが、きょうは中州に上がって歩きましょう。

大田切川合流点下流
両岸の河畔林越しに、右手には中央アルプス、左手には伊那山脈。視界が広がり、絶景のポイントのひとつ。一方、やや単調な護岸も続いている。左岸にある塩田親水公園には、カヌーが発着しやすいような整備がされ、水に親しむ工夫がされている。また、両岸の堤防上には、ところどころに展望所が設けられている。
武田 親水護岸があるのは、カヌーイストにはうれしいんでしょう?
中島 発着時にカヌーを扱いやすいので助かりますね。
武田 親水護岸に河畔林がないのが気になるなあ。

駒見大橋付近
橋の名のとおり、中央アルプスを真正面にのぞむ。橋の下流で流れは二手に分かれ、急流となる。周囲の紅葉がますます美しい。右岸の堤防上には休憩所があり、天竜川に下りることができる階段が設けられている。
駒見大橋下流付近の急流を下る
中島 ここから下流の古瀬ダムまでが、駒ヶ根市の天竜川の中で最も美しい所なんですが、きょうは風が強いし水が多いので、事故を避けて上がりましょう。
武田 残念ですが、途中でやめる判断も大切なんですね。
中島 予定のコースの半分を下ったわけですが、武田さんの印象は?
武田 前回下った南箕輪村から伊那市の区間に比べると、河川敷も広々として、周囲の山々がよく見えました。これからは、人々が川の持つ豊かさ、美しさをもっと楽しむようになってほしいです。水もきれいで、水鳥の宝庫だという吉瀬ダムは次回にチャレンジしましょう。

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